未経験からIT業界へ。就職・転職フェアで出会った企業へUターン転職
掲載日:2026.10.16
北岡さん
就職先
ワールドビジネスシスコム株式会社 システム事業部技術支援課
転職時の年齢
35歳
Uターン(兵庫→高知) 小売業の接客サービス→医療系システムエンジニアに転職
多様なニーズに対応し地域の情報化を支える「ワールドビジネスシスコム」
ワールドビジネスシスコム株式会社(以下ワールドビジネスシスコム)は、高知県高知市に本社を置くIT企業。中国・四国地方を中心に事業を展開し、自治体向け業務システムの開発・保守、医療情報システムの運用支援、企業や学校向けのネットワーク設計・構築など、幅広いICTサービスを提供しているほか、技術者派遣やコンピュータ関連機器の販売も手掛けています。
今回は兵庫県から高知県へUターンし、未経験からIT業界へと転職した北岡さんにお話を伺いました。
県外で暮らして気づいた、高知の良さ。家族の近くで暮らすことを決めた
北岡さんは高校までを高知県内で過ごし、大学進学を機に長崎県へ。そのまま県外で就職し、愛媛県に本社を置く小売業で、接客・サービスの仕事に携わってきました。その後、転勤で愛媛県、福岡県、佐賀県、広島県、兵庫県など全国各地を移り住み、約10年間で6~7回の引っ越しを経験。複数のエリアで店長職も務めました。
「高知で働くという選択肢が自分の中になかったんです。高知の人は世話焼きの方が多いじゃないですか。当時はそれが自分には合わないと思っていまして」
しかし、いくつもの地域で暮らす中で、少しずつ高知への見方も変わっていきました。
「いろいろな県で暮らしたので、高知との比較ができたんです。離れてみると、高知の良さがだんだんと分かってきて」
一方、仕事では土日祝や大型連休、年末年始は必ず勤務。まとまった休みは2~3日が限界で、12月に入ると長い繁忙期が続く生活でした。
「30歳を過ぎたあたりから、毎年お正月が近づくたびに、今年もゆっくりできないのかと考えるようになりました」
そんな北岡さんが高知へのUターンを考えるきっかけになったのが、妹の結婚と出産でした。高知で子育てをする妹家族の姿を見ているうちに、「家族の近くで暮らしたい」「家族と過ごす時間をもっと大切にしたい」と思うようになったと言います。
「それまでは妹にも『絶対に高知には帰らない』と言っていたんです。高知に帰ろうかなと話したときは、妹はすごく驚いていました。」
突然のUターンの話に驚いた妹さんでしたが、子育ての大変な時期でもあり、『近くに住んでくれたら心強い』と喜んでくれたそうです。
県外のさまざまな地域に暮らしたことで、見えてきた高知の良さ。そして、家族の近くで暮らしたいという思いから、北岡さんは高知へ戻ることを決めました。
「何から始めればいい?」から、高知求人ネットと就職・転職フェアを活用
高知へ戻ると決めたものの、北岡さんにとって転職活動は初めての経験。まず転職エージェントに登録しましたが、思うようには進みませんでした。
そんなとき、動画サイトの広告で見つけたのが、高知県U・Iターンサポートセンターが開催する就職・転職フェアでした。フェアへの参加を申し込むと、センターの担当者から電話があり、その流れで「高知求人ネット」に登録。そこから、担当者との相談が始まりました。
「すごく話しやすかったです! 親身になって、いろいろなことを聞いてくださって。どういう考えですか、いつ頃を目指していますか、不安なことはありますか、と。私の話を聞いてくれる方でした」
担当者とは、転職活動の進め方そのものから相談。相談を何度も重ねながら、どんな仕事をしたいのか、いつ頃の転職を目指すのかなどを一つずつ整理していきました。
「転職をしたことがなかったので、何から始めればいいのかが分かりませんでした。それに未経験でIT業界へ、しかも高知でという条件で。当時35歳だったんですけど、この年齢から未経験で転職できるものなのか、というところも聞きました」
IT業界を選んだのは、将来性があること、そして経験を積み重ねていける仕事だと感じたためです。 フェアに参加し、いざ会社見学となると迷いがありましたが、担当者から背中を押され、実際に足を運ぶことにしました。
「未経験で応募できる求人がいつまであるか分からない。人気の企業の求人はすぐに埋まるから、早め早めに行ったほうがいい、と言っていただいて。背中を叩かれるくらいの勢いで。それで行こうかな、と」
フェアでは、もちろんIT系の企業ブースを中心に話を聞きました。その中で出会った企業のひとつが、ワールドビジネスシスコムでした。
会社見学で変わった、IT企業へのイメージ
ワールドビジネスシスコムのブースで、北岡さんは正直に、自分がIT業界未経験であること、そして35歳であることを伝えました。当時、ワールドビジネスシスコムが募集していた求人には、未経験者の年齢条件が30歳までとされていました。
「未経験ですし、35歳なんですけど、大丈夫ですか?と正直に聞きました」
年齢が募集条件を超えていることへの不安を抱えながら尋ねた北岡さん。そこで返ってきた言葉は、想像していたものとは違いました。
「『全然問題ない』『本当に大丈夫よ』と、明るく言ってくださったんです。すごく印象に残っています」
その後、8月に高知に帰って会社を訪問。会社説明を受けて、各部署を回り、同じように未経験で入社した社員の仕事も見せてもらいました。
そこで、IT業界に対するイメージが大きく変わったと言います。
「IT企業って、みんなが黙々と作業しているイメージだったんです。でも実際に行ってみたら、雰囲気が柔らかい方、丸い方が多くて。みんなこういう感じなんだなと安心しました。見学に行っていなかったら、応募していなかったと思います」
実際の職場を見ることで、仕事内容だけでなく、一緒に働く人や職場の雰囲気も知ることができました。
採用試験はその8月の末。会社訪問を済ませていたため、応募書類は提出しましたが書類選考のようなものはなく、筆記試験と面接が一回。9月頭にはセンターの担当者経由で内定の連絡があり、9月に前職を退職。10月中旬に高知へ引っ越し、11月に入社と大変スムーズに進みました。
未経験からの挑戦。医療とシステムをつなぐ仕事
現在、北岡さんが担当しているのは、医療系のシステムエンジニアの仕事です。 病院への電子カルテの導入や、医療機器と電子カルテをつなぐシステムの構築などを担当しています。
「たとえば、新しいエコー装置を入れるので電子カルテとつないでください、という依頼が来るんです。患者さんのデータを機械に送って、検査した結果をカルテに戻す。その部分をつなぐ仕事です」
実際に稼働している本番環境で作業するため、慎重さが求められます。バックアップを何重にも取り、先輩から教えてもらいながら、一つずつ作業を覚えていきました。
入社直後は、3月の導入案件に向けた繁忙期とも重なり、2月と3月はほぼ毎日残業。日付が変わることもありました。それでも、未経験であることを「つらい」とは感じなかったといいます。
「知らないことを勉強するのが好きなんです。システムがどう動いているのか、こうしたらこうなるのか、というのが面白くて。最初は何を言っているのか分からない状態でしたけど、だんだん話についていけるようになって、自分でも業務の進捗が分かるようになって。分かるようになってきた、嬉しい、というほうが大きかったです」
仕事のやりがいを感じるのは、自分が関わったシステムが実際に使われている場面を見た時。
「導入のときに、技師さんが実際に機械を使っている現場を見るんです。自分が作ったシステムがこう動いて、こう使われているんだな、と分かる。それが医療の円滑な運営につながっていると思うと、すごく大きなことをした気持ちになります」
一方で、未経験からの転職だからといって、これまでの経験がすべてゼロになったわけではありません。
医師や業者など、さまざまな相手とやり取りしながら仕事を進める場面では、前職の接客経験や店長として培った経験が活きています。
「こういうことをやりたい、という要望をたくさんいただくんですけど、できることとできないことがあるんです。どういう言い回しで説明したら納得していただけるか、というところは、前の仕事でやってきたことでした」
接客では、お客様の要望を聞きながら対応を考え、店長としては周囲と調整しながら店舗を運営してきた北岡さん。業界は変わっても、「相手の話を聞き、できること・できないことを整理し、納得してもらえる形に調整する」という経験は、今の仕事にもつながっています。
「前の仕事で頑張ってきたことが、こういうところで活かせるんだなと思って。頑張ってきてよかったなと思います」
分からないことを聞ける、人の温かさが魅力
入社直後から、繁忙期のチームに加わった北岡さん。そんな中でも、周囲の社員から丁寧に仕事を教えてもらったと言います。
「3人で進めるチームに入ったんですけど、他の2人がすごく優しくて。忙しいはずなのに、聞いたら全部教えてくれるんです。わからないと言えば会議室を取って、電子カルテはこういうものです、というところから時間を取って説明してくださって。チームのメンバーだけではありません。忙しい時期に入社した北岡さんを気にかけ、周囲の社員からも声をかけてもらったそうです。「周りの皆さんも心配して声をかけてくださって。受け入れてもらえたな、と感じました」
教えてもらうだけではなく、わからない部分や影響の小さい部分から実際に手を動かし、少しずつ仕事を覚えていきました。
「『やらないと覚えないから』と言ってもらえて、少しずつ触りながら覚えていきました。一度で理解しきれないことも、何度も説明してもらううちに、こういうことか、と広がっていく感覚があります」
こうした職場の雰囲気は、普段の働き方にも表れています。導入直前などの繁忙期を除けば残業はほとんどなく、定時で帰ることも当たり前。みなし残業制度もなく、有給休暇も取得しやすい環境です。北岡さん自身も「休みが取りづらい」と感じたことはないといいます。仕事以外では、社内の同好会にも参加しています。年末の忘年会で勧誘されたことをきっかけに釣り同好会へ。会員は14人ぐらいで、で朝5時半から釣りに出かけ、毎回夜には釣った魚を囲んで飲み会をします。
「違う部署の方との交流が生まれるので、それも良かったです」
また、資格取得への支援制度もあり、事前に申請すれば受験料と交通費が支給され、合格するとお祝い金も支給されます。北岡さん自身も現在、11月の試験に向けて医療情報に関する資格の勉強中です。
未経験からのスタートだからこそ、周囲に教えてもらいながら実際に仕事を経験し、一つずつできることを増やしてきた北岡さん。新しい仕事への挑戦を通じて、職場での人とのつながりも少しずつ広がっています。
Uターンを機に、働き方も暮らし方も変わった
高知へのUターンを決めたとき、北岡さんは、転職によって収入が下がることを想定していました。そこで、転職活動と並行して取り組んだのが、家計の見直しです。
「無駄なものを減らして、保険を解約したり、使っていない銀行口座を解約したり。奨学金も繰り上げで全部返しました」
住まいについても、家計を見直す中で、住居費をできるだけ抑えられる場所を選びました。現在の住まいは会社から約2キロ。車を使わず、徒歩で通勤しています。
「高知は車社会なので、歩いて通勤していると言うと驚かれます。でも徒歩30分ぐらいは、都会では普通ですよね」
収入だけでなく、生活にかかる費用や日々の過ごし方も含めて見直したことで、無理なく高知での生活をスタートさせることができました。勤続1年を過ぎると賞与が満額支給になるため、今後は年収も前職と同程度になる見込みです。
そして、高知に戻って変わったのは、お金のことだけではありません。
前職では、休日は家にこもって動画を見て過ごすことも多かったそうですが、現在は、ランニングをしたり、妹家族と公園や川へ出かけたり、会社の釣り同好会に参加したり。休日の過ごし方も少しずつ変わってきました。
「昼ご飯をちゃんと食べられるようになったのも大きいです。トイレや休憩の時間も、自分のタイミングで取れます。前職は接客業のため離席が難しくて、立ちっぱなしのこともありましたから」
高知に戻ったことで、家族との時間が増えただけでなく、自分のために使える時間も増えました。収入だけでは測れない、日々の過ごし方に変化が生まれています。
これからU・Iターンを考える方へ
最後に、県外から高知へのU・Iターン転職を考えている方へのメッセージを伺いました。
「高知に帰ってくる前に、その場所でしかできないことはやっておいたほうがいいと思います。高知に戻ると、県外に出ることのハードルがかなり高くなるので。行けるところは行って、できることはいっぱい経験しておいたほうがいいです」
仕事についても、今の仕事で積み重ねていることを大切にしてほしいと話します。
「私は未経験の業界への転職でしたけど、これまでやってきたことは活かされています。今やっていることを一生懸命やるのは、すごく大事だと思います」
そして、高知求人ネットを利用した経験についても、率直な思いを聞かせてくれました。
「あのサポートがなかったら、帰ってきていないです。会社見学に行くのもすごく迷っていたので。相談してよかったと思っています」
高知での転職・移住のご相談は、高知求人ネットへ
「高知に帰りたい」と思っても、これまで転職したことがなければ、何から始めればいいのか分からないものです。高知求人ネットでは、U・Iターン専門のコンシェルジュが、転職先を探すところから一緒に考えます。
求人情報をご紹介するだけでなく、ご希望やこれまでの経験を伺いながら、条件に合う仕事を探したり、就職・転職フェアなど実際に企業と出会える機会をご案内したり。求人票だけでは分からないことも含めて、転職活動をサポートします。
北岡さんも、転職の進め方が分からないところから相談を始め、就職・転職フェアでワールドビジネスシスコムと出会いました。
「高知で働きたいけれど、何から始めればいいか分からない」そんな方も、まずはお気軽にご相談ください。
インタビューに登場した企業情報
高知市
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高知県高知市本町2丁目2-27 8階