求人サイトは一度も見なかった。大阪からのUターン転職
掲載日:2026.10.16
野本さん
就職先
株式会社四国銀行 ビジネスコンサルティング部
転職時の年齢
28歳
Uターン(大阪→高知) 大手生命保険会社の営業部→地方銀行のビジネスコンサルティング部に転職
四国と関西・中国地方をつなぐ「四国銀行」
四国全域をはじめ、関西、中国地方、東京都にも支店を展開しています。 預金や融資に加え、保険、相続、事業承継など、お客さまが抱えるさまざまな課題に対応する専門部署も設けており、支店の担当者だけでは対応が難しい相談に対しては、本部の専門担当者が同行し、支店と連携しながら提案を行っています。
今回は、大阪の大手生命保険会社からUターンで転職し、現在は事業者に対する保険のご相談・提案を担当する野本さんに、高知に帰ることを決めたきっかけや転職活動、現在の仕事について伺いました。
「家族との時間をもっと大切にしたい」
野本さんは大学進学を機に岡山県へ。卒業後、大手生命保険会社に入社し、大阪の営業所で2年、その後京都の営業所で4年間勤務しました。大阪の自宅から京都まで片道70分ほどかけて通勤する生活を送っていました。
高知県出身の奥さまと結婚し、子どもが生まれたことで、仕事と家庭の両立を意識するようになりました。長時間の通勤に加え、仕事も忙しく、家族と過ごせる時間は限られていました。また、全国転勤の可能性があることから、将来的に家族と離れて暮らすことになるかもしれないという不安もありました。
「仕事は、朝も早く、夜も遅い。子どもが生まれてから、家族との時間をもっと大切にしたいと思うようになりました。全国転勤のある会社だったので、いつ単身赴任になってもおかしくない。それなら、家族と一緒に暮らせる環境に変えたほうがいいんじゃないか と思ったんです。」
Uターンを考え始めた当初、奥さまは大阪で公務員として働いていたこともあり、高知に帰ることには反対でした。そこで、短期的な生活だけではなく、これから先の暮らしについて夫婦で話し合いました。
「大阪から出たくない理由って、最初は割と短期的な視点で考えていたんですよね。でも、一つずつ考えていくと、長期的に見れば自分は全国転勤があるので、家族と一緒にいられない可能性がある。単身赴任になれば、二重生活でお金もかかる。だったら、夫婦ともに高知出身だし、住み慣れた街に拠点を移して、もう一度ここで生活をつくっていこう。仕事も子育ても環境を変えてみようよ。そう考えるようになりました。」
こうして夫婦で話し合った結果、高知へのUターンを決めるまでにかかった時間は、わずか1-2週間ほどでした。
「収入が下がることも分かっていました。でも、そこを気にして家族との時間を失うよりも、家族と一緒に過ごせることを優先したいと思いました」と野本さんは言います。
求人サイトではなく、まずは「相談」から始めた転職活動
転機となったのは、奥さまがSNSで見つけた高知県UIターンサポートセンターが開催する大阪での相談会。2023年12月に夫婦で相談に訪れました。
「その日は、自分の転職活動について何も決めていない状態で参加しました。自分の経験や希望する働き方を担当者に伝えるとすごく親身に話を聞いていただきました。」
特に印象に残っていることは、自分でも言葉にできなかった部分まで掘り下げてもらえたこと。話をする中で、自分の経験や強みも整理されていったそうです。
それまでの話を踏まえて、「野本さんにはこの企業が合うと思いますよ」と提案していただいたとき、「本当に親身になって動いてくださっているのだなと感じました」と野本さん。その後、いくつかの営業職を紹介してもらい、企業について調べながら転職先を検討しました。
応募したのは四国銀行の1社。経験を活かしながら、知識を広げる
最終的に応募したのは、四国銀行。選んだ理由は、生命保険会社で培った金融の知識や営業経験を活かせることに加え、銀行という新しい環境で保険以外の金融知識も身につけられる点に魅力を感じたと言います。
「これまで保険の仕事をしてきたので、その経験を活かしながら銀行でさらに幅広い知識を身に着けられるのは、自分にとっても大きいと思いました。」
その後、面接を経て2024年2月に内定。3月末で前職を退職し、5月に入社しました。
支店とお客さまをつなぐ、保険の専門担当として
現在はビジネスコンサルティング部の保険担当者として、支店の担当者と一緒にお客さまを訪問しています。保険に関する専門的な相談に対応し、支店の担当者と連携しながら提案を行います。 保険会社での経験をそのまま活かせることもあり、入社後は比較的早い段階から一人で仕事を任せてもらえるようになりました。
野本さんが仕事の中でやりがいを感じるのは、お客さまから喜んでもらえることだけではありません。前職で培った専門知識を活かし、銀行の支店でも頼りにされる存在となっています。
「銀行員はいろんな商材を扱うため、保険を専門的に扱う人はほぼいません。そのため、自分の経験や知識がお客さまに喜んでいただけるのはもちろん、支店の担当者にも『ありがとう』と言ってもらえるのが、一番のやりがいです。」
実際に、県外の支店が担当するお客さまへの保険の提案をきっかけに、新たな銀行取引につながったこともありました。
保険の専門知識を活かして支店をサポートし、その先のお客さまとの関係を広げていく。これまで培ってきた経験を活かしながら、銀行員として新たな仕事の広がりを感じられることも、野本さんが今の仕事に面白さを感じている理由の一つです。
「堅い銀行」のイメージが変わった
転職前は、銀行に対して「堅い雰囲気」というイメージを持っていたという野本さん。ところが、実際に働き始めると、職場の印象は大きく変わりました。
「もっと堅い感じなのかなと思っていたんです。でも、実際は人との距離が近くて、すごく温かい。入行して1年目の自分に、上司が気さくに話しかけてくださいます。仕事の事だけではなく、本音で話してくださることもあって、いい意味でギャップを感じました。」
部署や役職に関係なく声をかけてもらえるなど、人との距離の近さは日々の仕事の中でも感じるそうです。仕事以外での交流もあり、毎年夏にはよさこいに参加するなど、職場の人たちと親睦を深める機会もあります。「銀行」というイメージから想像していた堅い職場とは違い、人とのつながりを感じながら働ける環境。それも、野本さんがUターン転職後に感じた大きな変化の一つです。
年収は下がっても、家族との時間が増えた
Uターンによって、収入は以前より下がりました。一方で、高知での暮らしは住居費や通勤にかかる負担も少なくなり、生活そのものは大きく変わりました。大阪で暮らしていた頃は、駐車場代を含めて月9万円ほどだった家賃も、高知では6万円以下に。通勤時間は、片道70分が約10分です。
そして野本さんが何より変化を感じているのが、家族と過ごせる時間です。
「以前は、仕事から帰ると子どもが寝ていることも多かったんです。今は、仕事が終わってから家族と一緒に過ごせる時間がすごく増えました。収入が下がったとしても、それ以上に大切なものが増えたと思います。高知に帰ってきて本当によかったです。」
これからU・Iターンを考える方へ
Uターンを決めるまで、野本さんも迷いがなかったわけではありません。仕事を辞め、家族とともに生活の拠点を変えることで、周囲に迷惑をかけるのではないか、どう思われるのか。踏み出すまでにはさまざまなことを考えました。
「決めてからはめちゃくちゃ早かったんですけど、踏み出すまでは割と考えるほうだったんですよね。いろんな人に迷惑をかけてしまうな、あの人にどう思われるんだろう、と。」
それでも最終的に大切にしたのは、自分と家族がこれからどのように暮らしていきたいかということでした。
「自分の人生ですし、家庭を持っている方であれば、家庭を一番大事にする選択を。答えを持っているのはその人だけなんで、周りにどう言われようがその選択のほうがいいです、これは当時の自分にも、これから移住をするか悩んでいる方にも伝えたいです。」
一方で、自分や家族を優先することで、周囲への責任を果たすことは別の話です。野本さん自身も、転職を決めた後は、これまでお世話になった人たちにできる限り迷惑をかけないよう、引き継ぎを含めて社会人としての責任を果たしました。
自分の人生で何を大切にするのか。家族とどんな暮らしをしたいのか。決断した後に周囲へどう向き合うのか。野本さんのUターンは、仕事だけではなく、家族のこれからを考えた上での選択でした。
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野本さんも、まだ転職先が決まっていない段階で大阪の個別相談会を訪れ、これまでの経験や希望を整理するところから転職活動を始めました。「高知で働きたいけれど、どんな仕事があるのか分からない」という段階でも、まずは高知県UIターンサポートセンターにご相談ください。
インタビューに登場した企業情報
高知市
金融・保険
高知県高知市南はりまや町1丁目1番1号