高知で見つけた、自分に合う仕事と暮らし。
掲載日:2026.10.16
山下さん
就職先
宇治電化学工業株式会社 製造部加工課
転職時の年齢
36歳
Iターン(香川→高知) 高知出身の奥様との結婚を機に高知に転職
研磨機から研磨剤まで総合的に提供する「宇治電化学工業」
宇治電化学工業株式会社(以下宇治電化学工業)は、1939年に設立された総合メーカー。電気溶融や粉砕などの技術を活かし、人造研磨材の開発・製造や、研磨機の設計・製造を手がけています。主力製品は国内シェア95%以上を誇り、出荷量の50%以上が海外へ輸出されるなど、世界を舞台に事業を展開しています。
今回は、香川県から高知へIターンし、移住後に「高知求人ネット」を利用して転職した山下さんにお話を伺いました。
結婚をきっかけに高知へ。転職を急がず、まずは高知での暮らしを楽しんだ
香川県出身の山下さんが高知へ移住したきっかけは、結婚。高知県出身の奥様との結婚を機に、高知で新生活を始めることを決めました。
「運命的な出会いが2021年にありました。週末に香川と高知を行き来する生活を半年くらい続けて、2022年頃には奥さんの家に転がり込みました(笑)」
移住そのものには、あまり迷いはなかったそうです。
「奥さんがこんな自分を受け入れてくれた、というのが一番大きかったと思います」
一方で、高知へ移住後、すぐに転職活動を始めたわけではありません。 前職では月70~80時間、時にはそれ以上の残業があり、土曜日もほぼ出勤という生活。まずは仕事から離れ、心身を休める時間が必要でした。
「とにかく少しゆっくりしたかったんです。高知へ来てから半年ほどは、街を歩いたり、いろいろな場所を見て回ったりして過ごしていました」
転職だけを急ぐのではなく、まず高知での生活に慣れ、自分自身を整える。山下さんの高知での新しい生活は、そんなところから始まりました。
「高知で働くなら何がしたい?」から、高知求人ネットへ
半年ほどの充電期間を経て、山下さんは高知で仕事を探し始めます。ハローワークにも通いましたが、「ほかの探し方もしてみたい」と考えました。
「ネットか何かで移住者向けの転職支援がないか調べていたときに『高知求人ネット』を知って、利用してみようと思いました。求職登録をしたらすぐ連絡をいただのですが、自分から積極的に動くタイプではないので、声を掛けてもらえたのはすごく助かりました。」
担当者とのやり取りを重ねる中で、改めて自分が希望する仕事について考えるようになりました。
学生時代から工場で働きながら学費を工面していた山下さん。昼は学校、夜は工場勤務という生活を送っていたこともあり、以前から「自分は製造業が向いている」と感じていました。
「機械を触るのが好きですし、単純作業も苦になりません。油で汚れたり、工場独特の匂いがあったりしますが、それも全部含めて『仕事をしているな』と実感できます」
その後も相談を重ねながら、自分に合う働き方を整理し、いくつかの企業を紹介してもらいました。
36歳での転職。応募できる求人があるのか不安だった
山下さんが転職活動をするうえで、特に気になっていたのが「年齢」でした。当時36歳。製造業を希望していたものの、求人を見ると「35歳以下」と年齢条件が設定されているものも少なくありませんでした。
「自分の年齢では、かなり厳しいのかなと思っていました。だからこそ、これまでの経験や、仕事に対する意欲をどう伝えるかは意識していました。」
そして、転職活動の進め方についても、山下さんには自分なりのスタイルがありました。
「何社も同時に進めるというのが苦手で、1社ずつという思いで活動を始めました」
高知求人ネットの担当者から、いくつかの企業を提案され検討する中で、最初に応募したのが宇治電化学工業でした。
入社前には職場見学と就業体験の機会もあり、実際の仕事を経験。そこで仕事内容だけでなく、職場の雰囲気や一緒に働く人も知ることができました。
「最終的な決め手になったのは、求人票に記載されていた『有給休暇取得率』や『離職率』などの情報でした」
面接は合計2回実施し、内定後、職場体験を経て、2023年3月に入社しました。
仕事を理解し、改善につなげるやりがい
現在、入社4年目を迎える山下さん。製造部加工課で、電気炉で溶融・冷却したトサエメリーの粉砕整粒工程を担当しています。工程内の製品の状態や水量、乾燥設備の温度などの変化を確認しながら、マシンのチェックや調整を行い、製品の品質を一定に保つ仕事です。
「入社当初は工場内の設備や複雑な配管の仕組みを理解することに苦労しました。製品だけでなく、水やエアーなど、いろいろな回路が入り組んでいて、正直どこがどうつながっているのか、全然分かりませんでした」
そこで、先輩社員が作成した資料やマニュアルがすごく役立ちました。
「実際に手を動かしながら覚えていくうちに、徐々に全体の回路が頭の中でつながるようになりました」
設備の仕組みだけでなく、研磨材の網目や粒度についても、仕事を続ける中で理解が深まり、最初は単なる数値の違いに見えていたものが、次第に、その違いが加工精度にどう影響するのかまで分かるようになったといいます。一つひとつの知識が身につくにつれて、設備や製品だけでなく、工程全体のつながりも見えるようになり、最初は『わけが分からない』状態だったものが、知識として定着して、現場の動きや製品の作られ方まで分かるようになったときは、大きな成長を感じたそうです。
さらに、仕事への理解が深まることで、目の前の作業だけでなく、現場をより良くするための工夫にも目が向くようになりました。
「研磨材の製造工程では、安全対策や作業効率の改善が、そのまま生産性や品質につながります。日々の現場でヒヤリハットを減らす工夫をしたり、工程の無駄を省いたりして、チームで目標の生産量や電気・ガス使用量の削減を達成できたときは、やりがいを感じます。」
宇治電化学工業には、社員が日々の仕事の中で気づいたことを提案できる「改善提案制度」があります。作業効率や安全性の向上につながる提案には、内容に応じて報奨金が支給されます。
「箱の積み方を少し変えるだけでも提案になりますし、実際に報奨金も出ます。改善を考えることが自然と習慣になりますね。」
小さな気づきも提案として受け止めてもらえる、そうした環境も、日々の仕事への意識や、より良い現場をつくろうとする姿勢につながっています。また、前職での経験も、現在の仕事に活かされてるようです。
「前職では派遣の方や外国人技能実習生と一緒に働いていました。その経験から、国籍や立場を問わず、誰とでも円滑に連携する対応力が身についたと思います」
現在も、周囲とコミュニケーションを取りながら、チームで仕事を進めています。
資格取得を支えてくれる、柔軟な職場環境
山下さんは、入社前と入社後では宇治電化学工業に対する印象が変わったと言います。
「入社前は歴史ある会社でベテランが活躍する老舗とか職人が集まるイメージでした。でも入社してみると、すごく個性豊かなメンバーがいて、それぞれの強みやこだわりを活かしながら、チームワークで仕事をしている会社だと感じました」
中途採用者も含め、業務に必要な資格の取得を会社が支援していることも、山下さんが魅力に感じている点です。ガス切断やアーク溶接、フォークリフトなど、仕事に必要な資格を取得しながら、少しずつできることを増やしていけます。
「独り立ちに向けた資格取得支援が手厚く、着実にスキルアップできる点は魅力だと思います。有給休暇も取りやすく、仕事とプライベートのバランスを保ちながら働ける環境だと感じています。」
仕事も暮らしも、高知で少しずつ変わった
高知へIターンして、山下さんの生活も変わりました。前職では長時間労働が当たり前で深夜に帰宅することも多かったそうですが、現在は仕事とプライベートの時間を分けて過ごせるようになったと言います。
「家賃は以前住んでいたところより安いですし、通勤時間も減りました。車はあったほうがいいのでガソリン代はかかりますが、飲みに行く頻度は大幅に減りました」
仕事中心だった以前の生活から、仕事以外のことにも目を向けられる時間ができ、休日には奥様とカフェ巡りをしたり、高知県内の観光地を訪れたりしています。
そして、高知での暮らしを語るうえで欠かせないのが「よさこい」です。
移住当初はそれほど関心があったわけではありませんが、「せっかく高知に来たのだから、一度は参加してみようと思ったのが始まりでした」宇治電化学工業では、グループ企業のよさこいチームに参加することができ、初めての参加は無料だそうです。
よさこいへの参加をきっかけに、仕事とはまた違った人との交流も生まれました。移住当初は、高知に知り合いがほとんどいなかった山下さんですが、仕事はもちろん、こうした地域での活動を通じて、人とのつながりが広がっていきました。
人とのつながりが広がり、休日の過ごし方に変化が生まれたことも、高知での暮らしで感じる楽しさにつながっているようです。
これからU・Iターンを考える方へ
香川から高知へIターン転職をした山下さんに、これからU・Iターンを考えている方へのメッセージをいただきました。
「私自身も年齢や環境が変化することに不安を感じながらのスタートでした。でも、いざ飛び込んでみると、自分の個性や経験を活かして活き活きと働ける環境がありました。」
一方で、移住を考えるなら、仕事だけでなく「暮らし」についても事前に知っておくことが大切だと言います。
「観光気分ではなく、実際に暮らすつもりで現地を見ておいたほうがいいと思います。ガソリン代などを含めた生活費も、事前に計算しておいたほうがいいですね」
家賃はもちろん、車の維持費や光熱費なども含めて生活をイメージすること。そして、昼間だけでなく夜の街の雰囲気や、実際の通勤ルートも確認しておく。そうした準備が、移住後の「思っていたのと違った」というギャップを減らすことにつながります。
そして、これから仕事を探す人へ、山下さん自身の経験から、もう一つアドバイスを送ります。
「迷う時間があるなら、早く動いたほうがいいと思います。自分一人で考えていると、なかなか前に進まないこともあるので」
年齢や経験、求人条件を見て「自分には難しいかもしれない」と感じることがあっても、高知求人ネットのスタッフに相談してみることで新たな可能性や選択肢が広がることがあります。高知への移住を考えたらまず高知求人ネットに登録してみることをお勧めします。
高知での転職・移住のご相談は、高知求人ネットへ
高知求人ネットにはU・Iターン専門のコンシェルジュが在籍し、移住と転職をサポートします。
「高知で働きたいけれど、どんな仕事が自分に合うのか分からない」「年齢や経験が求人条件に合わないかもしれない」「移住してから仕事を探したい」など、一人ひとりの状況に合わせて相談できます。
- 移住前・移住後の転職相談
- 希望する仕事や働き方の整理
- 求人票だけでは分からない企業情報の確認
- 経験や年齢などを踏まえた求人・企業の紹介
- 一人ひとりのペースに合わせた転職活動のサポート
「自分には無理かもしれない」と求人票だけを見て判断する前に、まずは一度ご相談ください。
移住前の相談はもちろんのこと、山下さんのように移住してからの転職サポートなど、それぞれの状況に合わせた支援を行います。高知での仕事探しの最初の一歩を、コンシェルジュが一緒に考えます。
インタビューに登場した企業情報
高知市
製造業
高知県高知市桟橋通5-7-34