移住者インタビュー

この町の素晴らしい人と文化を大事にしたい!様々なプロジェクトに携わる毎日です

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郷土料理の製造・販売、図書室の立ち上げ、移住者のフォローなど、幅広い活動をしています

岡山 三和さん

  • 出身地:高知県
  • 現住所:仁淀川町
  • 移住年:2018年
  • 職業:地域おこし協力隊

町の方のやさしさに癒されて、仁淀川町への移住を決めた

新卒で就職したのは農業法人。その後、あれこれ本業を変えながらも畑のお手伝いをしたり、とにかく自然に関わることが好きだったんです。反面、都会育ちの夫はそちらに全く興味はなかったんですが、ある時たまたま行った自然農園のあまりの美しさに衝撃をうけて。元々変化を望まないタイプだったのに、「一次産業がやりたい!」と夫の価値観が大きく変化してしまい、大阪にマンションを買っていたにも関わらず、移住先を探しはじめました。

私は高知出身なんですけど、実は仁淀川町を訪れたことは一度もなくて。移住フェアで町の林業研修担当の方と知り合い、夫が「行ってみたい」と感じたのが最初のご縁です。それから2回、3回と町を訪れるたび、町の方とふれあって感じたやさしさにすごく癒されたことや、素晴らしい文化があることを知ったことで、ここで暮らし子育てしていきたいと心を決めました。

夫が林業研修をはじめた一方で、自分が着任したのは「フリーミッション型」の地域おこし協力隊でした。具体的な活動が決まっておらず、どうしていくべきか悩むことも多かったですよ。でもこの町の素晴らしい人や文化を知るたび、気がつけば動いてました。応募のきっかけは、協力隊の先輩が継承した“池川こんにゃく”のお手伝いをしたい!と思ったことなんですが、そう思えたのはでき立てのこんにゃくを初めて口にした時、美味しさに本当に感動して……小さな息子もめちゃくちゃ食べたんです! こんなにすごいものがあるこの町をもっと知りたい、もっと伝えていきたい、みたいな気持ちが芽生えたことが活動の原動力になっている気がします。

この町の文化を残していきたい、つないでいきたい

それだけでなく、地域の方たちにたくさんご縁をつないでいただき、関係を深めていく中で、たくさんの素晴らしい文化を教えていただきました。私が関わらせていただいているだけでも神楽味噌、日本ミツバチのハチミツ、ぜんまい、ヨモギがどっさり入った仁淀川町の郷土料理「いりもち」。今はこの「いりもち」の製造で起業すべく準備を進めています。

豊かな自然と、そこで育まれた素材と、様々な生活の知恵を生み出し、それをつないできた人がいることで、この地に誇らしいほどの文化があることを知りました。高齢化が進み、若者も町から出て行ってしまう状況でこの先この文化はどうなっていくのか……色んな方からも残してほしい、つないでほしいと言っていただくことも後押しとなり、じゃあ自分がつなぎ手の一人になれないかなと。もちろん、よそから来て町の歴史も文化も知らない人間に「つないでいけるのか?」と不安がありましたが、こんな自分にも大事な技術や知恵を教えていただいて、多くの方々が応援してくださるうちに「やっていく!」って覚悟が固まっていきました。

他の活動としては、町に新たな「図書室」を開設するというプロジェクトにも携わっています。これから全国的に町の存続が大きな問題になっていくはずですが、その時、問題に立ち向かっていくには必ずより強い「文化力」と地域がつながる「場」が必要になると思っています。町の宝である子どもたちに文化的環境を届けたい、そんな思いもあって参加させていただいています。

「おせっかい母ちゃん」だけど、本当は自分が一番助けられている

周りには「いつも走り回ってる」とか「おせっかい母ちゃん」とか言われています(苦笑)。若い協力隊員のことをつい気にかけてしまうし、心に響くとすぐ行動してしまいたくなるたちで……。恥ずかしいですが実際、動きすぎて失敗したことたくさんありました。

新規事業の多岐にわたる業務をお手伝いする活動があったのですが、実力不足だったことや他の活動と同時進行もあり、キャパオーバー気味で。その上、子どもはよく熱を出し活動時間が足りなくなり、パンクしかけた時があったんです。そんな時、ちょうど協力隊の仲間が増え、みんなが活動に参加して手伝ってくれて。おせっかい母ちゃんだけど、本当は私が一番助けられています。

上司や地域の皆さんも、こんな私を「ちょっと動きすぎじゃないかね?」と心配して目をかけてくださって。自分の力だけじゃなく「おかげさま」なんだと実感します。だから、人とのつながりを大事にすること、独りよがりにならないようにすることを意識しながら、ここで暮らしていくビジョンを形にしようと動いています。

いつか子どもが「帰ってきたい」と思ってもらえる場所をつくりたい

家族も町に馴染んでいます。引っ越してきた時、たまたまあった地区のお祭りにお声がけいただき、ご一緒させていただきました。それから、「大きい家族」の中に入れていただいた感じがします。今では子どももご近所さんのお宅に上がらせてもらって、憎まれ口までたたく始末(笑)自分の場所になっているみたいです。

休みの日も一年目は余裕がなかったですが、今では家族で家の前の川で釣りをしたり、寝転んで星を見たり。最近では標高750mの集落にも作業場兼でお家をお借りしたんですが、地域の方と家族みたいに過ごして楽しませていただいています。町内には高校がないので、子どもは将来町を出ることになるはずですが、帰ってきたいと思ってもらえる場所をつくっていくつもりです!


※この記事は、2020年11月16日時点の情報を掲載しております。

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